コウノメソッドにおける「家庭天秤法」とは?
2026.02.04
細やかな薬の量の調節が大切
こんにちは、院長の清水です。
当院は長野県内で唯一のコウノメソッドの公開実践医として、認知症患者さん、およびご家族の支援を行っています。コウノメソッドには3つの基本方針があり、その1つが「家庭天秤法」です。
これは認知症の患者さんが元気すぎて困る時に、抑制系薬剤の量の調節をご家族や施設のスタッフにしていただく方法のことです。
コウノメソッドでは、興奮して怒りっぽい方に対し、介護者の負担を減らすために積極的に抑制系薬剤(主に抗精神病薬)を使用します。しかし高齢者に抑制系薬剤を使う場合には、副作用で傾眠(うとうとしている状態)、歩行障害、パーキンソン症状などが出やすく、きめ細やかな量の調節が必要です。

抑制系薬剤の副作用の防止に有効
認知症患者さんの状態は日々変化しています。抑制系薬剤は毎日同じ量を続けると蓄積されて、過鎮静(眠気やふらつきなど)を起こすことがあります。もし元気すぎたら増やし、効きすぎたら減らす。この調節を一番身近で患者さんのことを見ているご家族や施設スタッフに任せることで、副作用を未然に防ぐ効果が期待できます。
ウインタミンを例に挙げると、1包6mg細粒をあらかじめご家族にお渡ししておき、1日1包夕(0-0-1)を最低量として、最高1日6包(2-2-2)まで増やしてよいとお話します。
抑制系薬剤は認知症患者さんご本人にとってはあまり使いたくないお薬です。しかし介護者が困らないよう必要最低限の量を見極めて使う、これがコウノメソッドの基本的な考え方になります。
コウノメソッドについて詳しく知りたい方は、こちらのページをご覧ください。
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