私の大好きな漢方薬シリーズ13 小青竜湯
2026.03.11
長野市でもようやく寒い冬が終わり、日差しに春の暖かさを感じられる季節になりました。とはいえスギ花粉症の方にとっては、また憂鬱な時期の到来ですね。
今回は、花粉症対策の強い味方となる漢方薬「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」について解説します。

基本の治療に「プラス」する漢方
一般的に花粉症(アレルギー性鼻炎)の治療では、アレグラやアレジオンなどの「抗ヒスタミン薬」の内服や、「ステロイド点鼻薬」が主流です。これらは症状の有無に関わらず、毎日継続して使い続けることが治療の基本となります。
しかし、こうした基本の治療を行っていても、どうしても鼻水やくしゃみが止まらない日があります。そんな時に役立つのが「小青竜湯」です。
小青竜湯を使いこなす「2つのコツ」
このお薬は、毎日決まった時間に飲むよりも、「調子が悪いとき」にスポットで使うのが効果的です。
1. 「即効性」を活かして早めに飲む
朝起きて鼻がムズムズしたり、くしゃみが出たりした瞬間に1包内服してください。比較的早く効果を実感できます。
2. 「効果の持続」は短め。早めの追加を
残念ながら効果が長くは持続しません。症状がひどい日は「薬が切れてきたな」と感じたタイミングで、早めに追加で内服するのがコツです(逆に、症状が軽い日は飲む必要はありません)。
【重要】使用上の注意点
小青竜湯には「麻黄(エフェドリン)」という成分が含まれています。そのため、以下に該当する方にはお勧めできません。
• 胃腸が弱い方
• 血圧が高い方
• 心臓に持病がある方
• 前立腺肥大で排尿障害がある方
実際、当院の患者さんで、3種類の血圧の薬を飲んでいた方が、小青竜湯を中止しただけで血圧が正常化し、全ての降圧薬が不要になったケースもありました。
体質に不安がある方は「119番」を
「麻黄」が体に合わない、あるいは血圧への影響が心配な方には、「苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)」という選択肢があります。
こちらには麻黄が入っていないため、やや効果は落ちますが安全性が高いお薬です。ツムラ小青竜湯は19番、苓甘姜味辛夏仁湯は119番となっています。
スギ花粉症の症状は人それぞれです。あなたに合った最適な組み合わせをご提案しますので、お気軽に当院までご相談ください。
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