私の大好きな漢方薬シリーズ9 麻黄湯

2025.12.22

インフルエンザ治療に役立つ漢方薬
こんにちは、院長の清水です。
この冬は早くからインフルエンザの流行が始まっていて、長野市にある当院でもすでに多くの患者さんが受診されています。そのインフルエンザに非常に効くと言われているのが、今回紹介する「麻黄湯(まおうとう)」です。この薬はタミフルなどのインフルエンザ治療薬と同等の効果が期待されています。

 

前回の葛根湯(かっこんとう)と同様に、初期のまだ汗が出ていない時期に発汗させるために使う薬で、その効果は葛根湯よりもさらに強力です。通常は2〜3時間毎に1包ずつ内服して、十分に発汗したら数回でやめてよく、何日も続ける薬ではありません。
もっと強力に発汗させたい時には、麻黄湯と越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)を同時に内服するという方法もあります。この場合は水分をしっかり摂り、脱水に注意する必要があります。

 

これらは心臓や胃が丈夫な若い人向けのいわば「攻めの薬」で、高齢者にはもう少しマイルドな麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)を使うことが多く、さらに虚弱な方には桂枝湯(けいしとう)や香蘇散(こうそさん)を使います。
発汗した後には桂麻各半湯(けいまかくはんとう)、症状が長引いて胃腸の具合が悪くなった時には柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)で最後の仕上げになる場合もあります。

 

漢方薬で風邪やインフルエンザを治療する時には、このように病気の進行、症状の変化に応じて細やかに薬を変えていくことが大切です。お困りの時は当院にご相談ください。

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