「症状がないから大丈夫」が一番危険。私が本気で大腸カメラを勧める理由
2025.07.31
院長の清水です。
「自分はがんにはならない」「まだ若いから大丈夫」 そう思ってはいないでしょうか。特に、おなかの症状が何もないと、なかなか検査を受ける気にはなれないかもしれません。
しかし、多くの大腸がんは、自覚症状がないまま進行します。症状が出てからでは、すでに進行しているケースも少なくありません。だからこそ、私たちは症状のない方にこそ、大腸カメラ検査を受けていただきたいと強く願っています。
大腸カメラは、大腸の粘膜をすみずみまで直接観察できる唯一の検査です。便潜血検査では見つけられないような早期のがんや、がんになる可能性のあるポリープを発見し、その場で切除することまで可能です。
「検査はつらそう…」という不安もあるかと思います。しかし、ほんの少しの勇気が、あなたとあなたの大切な人の未来を守ることに繋がります。この記事では、消化器内科医が、なぜここまで大腸カメラを強くお勧めするのか、その理由をお伝えします。
大腸カメラでなければ“見えない”ものがある
大腸カメラの最大のメリットは、大腸の中を直接、鮮明な画像で観察できる「診断能力の高さ」にあります。ミリ単位の小さなポリープや、ごく早期のがん細胞が潜む粘膜のわずかな色の変化まで、見逃さずに捉えることができます。
大腸カメラで発見できる主な病気
- 大腸がん
- 大腸ポリープ(腺腫など)
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)
- 大腸憩室症
- 虚血性腸炎
特に重要なのは、がんになる前の「ポリープ」の段階で発見し、切除できることです。ポリープを切除することは、将来の大腸がんを予防することに直結します。検査と同時に治療まで行える点は、大腸カメラの非常に大きな利点です。
特に、大腸カメラ検査をお勧めしたい方
一つでも当てはまる方は、ぜひ一度、消化器内科にご相談ください。
- 40歳以上で一度も大腸カメラを受けたことがない方
- 健康診断の便潜血検査で「陽性」を指摘された方
- 血便や便に血が混じる症状がある方
- 便秘や下痢を繰り返している方
- 便が細くなった、残便感がある方
- ご家族(血縁者)に大腸がんになった方がいる方
- 過去に大腸ポリープを指摘されたことがある方
不安なく検査を受けていただくために
当院では、患者様が安心して検査を受けられるよう、様々な工夫を凝らしています。
- 経験豊富な医師による、苦痛の少ない挿入
熟練した医師が、お腹の張りや不快感を最小限に抑えながら、丁寧かつ迅速に検査を行います。 - 鎮静剤(静脈麻酔)の使用
ご希望に応じて鎮静剤を使用します。ウトウトと眠っているようなリラックスした状態で、苦痛を感じることなく検査を終えることができます。多くの方が「気づいたら終わっていた」とおっしゃいます。 - 日帰りポリープ切除に対応
検査中に切除可能なポリープが見つかった場合は、その場で切除します。改めて別の日に治療を受ける必要がなく、患者様のご負担を軽減します。 - 徹底した衛生管理
内視鏡は、ガイドラインに準拠した方法で毎回徹底的に洗浄・消毒しています。感染症の心配なく、安心して検査をお受けいただけます。
最後に:あなたと、あなたの大切な人のために
大腸がんは、早期に発見すれば決して怖い病気ではありません。そして、その最も確実な方法が、大腸カメラ検査です。
「検査を受けよう」と決意するには、少し勇気がいるかもしれません。しかし、その一歩が、ご自身の健康を守り、ひいてはご家族を安心させることに繋がります。
どんな些細なことでも構いません。まずは一度、お気軽にご相談ください。私たちが、あなたの健康を全力でサポートします。
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